質権と抵当権の違い

質屋でお金を借りるときのことを考えてみてください。

質屋では、何か物品を担保にしてお金を借りることができます。しかし、その物品は質屋に預けてしまうので借金を返すまではその物品を使うことは不可能です。

ところが、抵当権は、借金である住宅ローンを返しながら、現在、住宅ローンを支払っている家に住み続けることが可能です。

これが抵当権の大きな特徴となります。抵当権の代表的な例が住宅ローンといえるでしょう

抵当権はリスクなの？

抵当権があるがために、もしもローンの返済が遅れてしまったら物件を差し押さえられてしまう。このことは、住宅ローンを組む方としては大きなリスクなのでしょうか？

住宅ローンは、大きな金額が動きます。ローン審査の時には厳しい基準に通ることが必要ですが、金融機関としては他にも安心して大金を貸し出せる担保というものが必要となってきます。

もし抵当権がなければ、そもそもの審査が厳しすぎて住宅ローンを組むことすらできないという人がもっともっと増えてしまうという恐れもあるのです。

抵当権があるからこそ、大金を借りることができ、数十年という長期間での返済システムが実現できていると思えば、借りる側にとってもリスクではなくありがたい仕組みといえるのではないでしょうか。