解体工事を行なう際のローンとは

解体工事を行なう際にもローンの利用はできます。解体工事の時に組むローンは、住宅を購入する時に組む住宅ローンと同様のものです。
銀行など金融機関に相談をして融資を受けることができます。

金融機関により融資の条件や借入期間、金利や借入可能額は違います。複数の金融機関を調べて内容を比較し検討してから最終的に実際に融資を受ける金融機関を決めることをおすすめします。

中には空き家を専門にした《解体工事ローン》の融資を行っている金融機関などもあります。空き家は現在、社会問題となっていることもあり、空き家の解体工事であれば費用の工面がしやすくなるでしょう。

解体工事を行なう際のローンを組むまでに時間がかかります。銀行などの金融機関で融資を受けるためには、申込書の作成や書類の準備など、やるべき事がたくさんあります。
解体工事をする時期から逆算をして、金融機関などに早めに相談することをおすすめします。

解体工事に活用することができるローンの種類とは

解体工事を行なう際に活用する事ができるローンの種類を紹介していきます。

解体工事に活用できるローン1⃣空き家解体ローン

空き家の増加は現在、社会問題となっています。このような現状を踏まえて、全国各地の自治体から空き家問題解消、地方創生の要請を受け、様々な金融機関などで無担保や低金利の《空き家解体ローン》という商品が取り扱われているのです。

その名の通り、《空き家解体ローン》とは空き家の解体工事を目的とした時に利用する事ができるローンのことです。
保証人や担保などは不要で、金利も非常に低く設定がされていて、解体工事を行なう際に利用するローンとしては利用しやすいローンといえるでしょう。

空き家の問題はすぐに解決することはできないので、今後は使いやすい《空き家解体ローン》が増えていくのではないかと考えられます。
空き家の解体工事をしようとしている人にとって強い味方となるので、《空き家解体ローン》をうまく利用していくことをおすすめします。

しかし全国どこの金融機関でもこの《空き家解体ローン》を取り扱っているというわけでなく、《空き家解体ローン》を取り扱っている金融機関もあればそうでないというところもあります。また、利用の条件や金利、必要な書類は各金融機関によって違うので、事前にしっかりと調べておくことをおすすめします。

解体工事に活用できるローン2⃣住宅ローン

通常、《住宅ローン》といえば、住宅の新築する時や中古住宅などを購入する時に利用することができるローンのことです。《解体工事をする時というよりも新たに建てる》際に利用することができるローンだというイメージがありますが、ある一定の条件を満たせば、解体工事を行なう際にも利用する事ができるのです。

《住宅ローン》は、家の建て替えなどを行う場合、解体工事も利用できます。解体工事を行なった後の土地に新しい建物の建設をする場合に、建物の解体工事の費用を建築費用の中に組み込むことができます。つまり、《住宅ローン》の利用をするためには、建築工事と解体工事がセットでなくてはなりません。基本的には解体工事のみに《住宅ローン》を利用するということはできないでしょう。

《住宅ローン》の場合では、建物の完成がした時点で融資を受けられるケースが多いです。つまり解体工事の費用の支払いが後回しになってしまうので、《住宅ローン》による解体工事の受注を嫌がる解体業者もいるようです。なので解体工事に《住宅ローン》を利用する場合には前もって解体工事を依頼する解体業者に伝えて確認しておくことをおすすめします。

《住宅ローン》は一般的には、審査が厳しいローンだとされています。少額を簡単に借りることができるローンとは異なり、「融資を受けるための条件などが厳しい」「担保や保証人などを必要とする場合が多い」「金利もそれなり」というケースがほとんどでしょう。

これは、新築工事に利用する《住宅ローン》では高額の融資となることが多いためだと考えられます。なので無理をして《住宅ローン》に解体工事を組み込まずに、他のローンの利用をする方が良いという場合もあります。

また、《住宅ローン》で解体工事から新築工事までのすべての費用を支払うためには、一つの業者に一貫して解体工事と新築工事を依頼するということになります。
しかし、たいていのケースでは解体工事のみを下請け会社など別会社が実際に解体工事を行います。そのために、そこには仲介手数料が発生してしまうということになってしまいます。
解体工事で《住宅ローン》の利用をすると、仲介手数料が発生してしまう分、解体工事の費用は割高になってしまうでしょう。

解体工事に活用できるローン3⃣プロパーローン

《プロパーローン》とは、多目的に利用することができるローンのことです。借入可能額は１０万～５００万円程と、一般的な《住宅ローン》よりも少額から借入をすることがができます。

解体工事だけを行うケースでは《住宅ローン》を組むことはできませんが、これに対し《プロパーローン》であれば解体工事のみであっても融資を受けることが可能なのです。

また《プロパーローン》は保証人や保証会社なしでも申し込むことができるということも特徴でしょう。支払いを行なってくれると判断をしてもらえれば、金融機関がお金を貸してくれるでしょう。《住宅ローン》では保証会社の審査基準などに引っ掛かって通らないなどといった場合にでも、《プロパーローン》であれば審査に通るという可能性が高くなるのです。

ただし、保証会社や保証人が必要ない分、審査はとても厳しいです。金融機関に何度も足を運んで話し合いをしたり、審査を受けたりします。
そのため最初の書類の提出から早くて２週間、長ければ１か月以上かかる場合もあります。借入可能額が《住宅ローン》と比較して低めの設定にとっているのもデメリットでしょう。
さらに取り扱っている金融機関なども少ないので、《プロパーローン》の利用を考える場合にはしっかりと下調べをすることをおすすめします。

解体工事に活用できるローン4⃣フリーローン

《フリーローン》とは多目的ローンとも呼ばれている、使用の目的が基本的には自由なローンのことです。結婚や出産、教育費用の補助など、その用途は本当に多目的で少額な用途などにも利用ができます。

《フリーローン》の特徴としては、ほとんどが保証人や担保なども不要であるということなど、《プロパーローン》と似てます。違いとしては「取扱っている金融機関が比較的たくさんある」という点でしょう。信用金庫や地方銀行の他、大手銀行などでも用意しているところは多いので、使いやすいローンといえるでしょう。

《フリーローン》のデメリットとしては、《プロパーローン》と同じで、借入可能額が《住宅ローン》と比較して低めの設定になって入り所でしょう。